ヴェネツィア料理とポレンタの深〜い関係

Polenta

「ポレンタ」っていったい何?

ポレンタはトウモロコシの粉を挽いたものを指します。イタリアでは、北部を中心に、トウモロコシの栽培が盛んで、夏前から秋にかけては車または電車で郊外へ移動すると、辺り一面にトウモロコシ畑を目にする機会も多いもの。
日本では、トウモロコシは主に茹でたり焼いたりして一本の姿のまま食べるのが一般的ですが、イタリアでは通常、乾燥させた後、挽いて粉にしたものを使用します。

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どうやって調理されているの?

挽いた粉は主食的な位置づけとして食べられます。ヴェネツィアの料理店などで料理(主に主菜の皿であるセコンド・ピアット)を注文すると、魚や肉料理の脇に必ずと言っていいほど添えられてくるものです。
調理法はいたってシンプル。沸騰した湯にポレンタを入れて時折かき混ぜながら火を入れていきます。40分〜1時間かけてゆっくりゆっくり…ポレンタに火が入ってきて、ドロドロの状態になります。昔は屋外の焚火で、または暖炉などの火に大きな銅鍋をかけてゆっくりと調理していたもの。各地の季節のお祭りなどでそんな様子が再現されることもあります。

できあがったポレンタはすくって肉や魚料理の付け合わせ的な存在として皿に盛られます。汁気のある料理などには、肉や魚とその煮汁であるソースを一緒にいただくと美味しいものです。
また、熱々の調理したてのポレンタは、重いお粥のような状態ですか、時間が経つと固まってきます。固まったもは、薄く切ってグリルなどで焼いて使われます。お餅みたいですね。焼いた肉や魚、魚介のフリット(フライ)、サラミやサルシッチャ(ソーセージ)の横に添えられます。

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ポレンタの楽しみ方いろいろ。

北のフリウリでは、ポレンタは日常食。家庭でたっぷりと調理されるポレンタは、木の板に鍋ごとひっくり返し、粗熱がとれて少し固まったものを切り分けます。切り分けるのは、包丁ではなくて、たこ糸。板の上に盛られたポレンタの上にピンと張った糸を両端から抑えるようにして、切り目を入れていきます。

ヴェネトの北端、山小屋のレストランでは、着席するや否や、給仕人がテーブル脇に運んでくる大きな大きな板に乗せられたポレンタをゴソッと皿に盛られたりするもの。荒挽きの風味豊かなポレンタと、山ならではの肉や豆料理や、焼いたチーズなどとともに食すのは至極の楽しみともいえます。

お菓子にだって使われます。ポレンタを混ぜ込んだクッキー「ザエティ(ザレッティ)」、調理した後に残ったポレンタでつくるタルト「ピンツァ」などはヴェネトでは地元に非常に密着しています。
あぁ、ポレンタ食!!ポレンタを多く食べる北イタリアの人のことを、通称「ポレントーネ(=ポレンタ喰い)」ともいわれるのは、よく知られているところです。

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黄色いポレンタと白いポレンタ

トウモロコシの品種により、黄色いポレンタと白いポレンタがあります。黄色いもののなかでも色の濃いもの、挽きの目の細かいもの、荒いもの、そして、白いものもあります。
生粋のヴェネツィア人はダンゼンにこの白いものを好みます。風味が黄色いものに比べてデリケート、見た目も白くて美しく、ヴェネツィア貴族を思わせるかのよう?!…とのことにて。
全般的には黄色いものが主流とされ、各地で生産されるトウモロコシにより、よく食べ比べると風味の違いがあったりもするものです。ただし、現在、一般的にスーパーなどで流通するものは、インスタントポレンタも多く、数分で調理ができてしまうものも多いも
の。家庭では、または一般レストランでも非常に広く出回っています。こういったものは残念ながら風味の違いを楽しむ、という処まで行き着きはしませんが。 黄色いものが一般的になった背景には、その昔白いポレンタを売る際に、カサを増すために安い小麦粉を混ぜて誤魔化した、ということも言われていて、それを敬遠したが故に、という説もあるとか。

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ヴェネツィアのバーカロでポレンタを喰う!

ヴェネツィアではお馴染みの居酒屋スタイル「バーカロ」。いわゆるワインを売るカンティーナの店先にてグラスワインを立ち飲みしていたものが、つまみ(主には雑魚のフライなど)をそこいらの総菜屋から持参するようになり、さらには食べ物を出すオステリアがつまみを提供、そこで一杯飲みすることが主流になったことが始まり、と言われています。

現在はこのスタイルがヴェネツィアのオステリアに浸透し、旅行者の間でも非常に人気のスポットとして知られています。店先にあるカウンターに並ぶおつまみ・惣菜(「チケティ」といいます)を食べながら、または眺めながらグラスワインを片手に…お酒好きの人なら、またお酒が飲めなくても独特のこの雰囲気は体験すべきものといえます。
カウンターに並ぶおつまみをよく観てみましょう。店は変われども、メニューの内容はヴェネツィアじゅう、ほぼ同一。魚や野菜をヴェネツィア風に料理したものが薄くスライスしたパンに載っていたりします。でも、ちょっと待って!!純ヴェネツィアのチケティにはパンは使いません。ここは必ずや、ポレンタでなくてはならないのです。それも、白ポレンタ。薄く切ってグリルしたポレンタにのったバッカラ・マンテカート(干タラのペースト)などは、バーカロ必須アイテムです。
本物のヴェネツィアのチケティを食べにお店廻りをするのも、ヴェネツィア観光の楽しみのひとつといえますね。

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お勧めのバーカロはこちら

バーカロとしてヴェネツィアで最も古く、生粋のヴェネツィアーニも通う有名店『カンティーナ・ド・モーリ』ははずすことはできません。ヴェネツィアらしい雰囲気のある貴重な店です。
その他、リアルト橋魚市場周辺の『カンティーナ・バンコ・ジーロ』、『カンティーナ・ド・スパーデ』、 カ・ドーロ周辺の『オステリア・カ・ドーロ アッラ・ヴェドヴァ』、カンナレッジョ地区の『オステリア・イル・パラディーゾ・ペルドゥート』、 学生の多いサンタ・マルゲリータ広場周辺の『オステリア・ダ・コドローマ』 などはお勧め。ですが、まだまだ書ききれない興味深いお店がヴェネツィアにはたくさんあります。皆でヴェネツィアへGo!!

  1. Cantina Do Mori / San Polo 429(地図
  2. Cantina Banco Giro / Campo San Giacomo, San Polo122(地図
  3. Cantina Do Spade / San Polo 859(店舗紹介
  4. Osteria Cà D'oro Alla Vedova / Calle Ferarù3912(店舗紹介
  5. Osteria il Paradiso Perduto / Fondamenta della Misericordia2540(地図
  6. Osteria da Codoroma / fondamenta Briati No. 2540(地図
白浜 亜紀
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イタリアの食材のインポート、会社訪問、生産者とのコンタクトなど、食ビジネス全般に関してサポートいたします。
今までも多くの企業様・個人様をお手伝いしてきました。大口・小口かかわらずイタリア全土の食に関する取引/アテンドをお手伝いさせていただきます。まずはお気軽にご相談ください。

白浜 亜紀(シラハマ アキ):a.shirahama@amoitalia.com




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