
怪物公園の入り口付近から見える丘の上のボマルツォの町。正面に見えるのがこの公園を作ったオルシーニ家のお城。

これが公園への入り口。この前にすでに入場窓口やお土産屋さんを通って来ています。オルシーニ家の家紋が入った門をくぐるといよいよ不思議な世界へ旅立ちます。

入ってすぐに2対のスフィンクスがお出迎えです。『眉を上げ、唇を引き締めてこの地を行かなければ、世界の七不思議の最たるものを堪能できないだろう』とオルシーニ公の言葉が読めます

そして最初にびっくりするのが、この「プロテオ(Proteo)」。彼は海の神ネプチューンの子供と言われ、地球の象徴となっているそうです。確かに頭の上には地球があって、オルシーニ家の城が大きくそびえています。

公園内でもっとも大きい石像であろう「巨人の戦い(La Lotta fra Giganti)」。高さは6メートル以上あるでしょう。すごい迫力です。

奥に「亀(Tartaruga)」と手前に「ペガサス(Pegaso)」が見えます。亀の奥には大きな口を開けた鯨も見えるんです。

ひび割れた岩の上に建てられた「傾いた家」は中に入ることができます。これを作ったのは招待客や友達を驚かすためだそうで、中でシエスタ(午睡)をさせて、出てくると目が回ってしまうという狙いだそうです。たしかに平衡感覚が失われます。

名将ハンニバルが率いるカルタゴ軍の武装した象。ローマ軍の敵を大破しました。この象周辺にはネプチューン像やドラゴンもいて一番の見どころの一つです。

怪物庭園でもっとも有名な石像がこの巨大な「人食い鬼(L'orco)」でしょう。口の中にはベンチとテーブルまであり、当時の人たちはこの中に入ってワインを片手におしゃべりでもしたのでしょう。唇には「いかなる思考も飛び立つ(Ogni
pensiero vola)」と彫られています。

フィレンツェのサンタマリア・デル・フィオーレ大聖堂とよく似たクーポラを持つ神殿は、第二婦人の死を奉るために建てられた礼拝堂(Tempio)です。現在お堂の中にはこの公園を整備して現代によみがえらせたBettini氏とその奥さんの碑があります。手前は3つの頭を持つ地獄の番犬ケルベロス。

公園の窓口にはお土産屋さんもあります。もちろん奇妙なお土産が満載です。
中部イタリア、ウンブリア州のボマルツォという名の知れない町に、世界でも有数の奇妙な公園があります。その名も『怪物公園(Parco dei Mostri=パルコ・デイ・モストリ)』、名前からすでに仰々しいです。
その不気味さ、奇妙さはガイドブックやインターネットで写真を見ると分かるでしょう。怖い形相の彫刻、傾いた建物、巨大な置物たちが敷地いっぱいに点在していて、訪問する人たちを驚かせるのです。日本の安土桃山時代に作られたこの公園の意図はなんなのでしょう?
その不気味で不思議な公園を楽しんできました。
この奇想天外の公園は、ルネッサンスを代表する建築家ピッロ・リゴーリオ(Pirro Ligorio)が作ったというのだからビックリです。彼はイタリア貴族の邸宅や別荘を多く設計し、イタリア式庭園のスタイルを確立させたと言われています。有名なところではローマ近郊ティヴォリにある「エステ荘」を作ったのも彼だし、ミケランジェロの死後、サンピエトロ寺院の建設を引き継いだのもピッロ・リゴーリオです。そんな大建築家がこの奇妙な公園を作ったなんて、ずいぶんと豪勢ですよね。
そしてこの公園を作らせたのが、16世紀にこの地帯一帯を治めていた貴族、オルシーニ家のピエール・フランチェスコ王子(Pier Francesco Orsini)です。彼は最愛の妻を亡くして悲観にくれていた時、その苦痛から開放されるためにこの公園を作らせたと言われています。
彼の妻への愛情は500年経た後も私たちにまで届いていますね。
マニエリスムとバロック満載の庭園が生まれたのは1552年のこと、世界で『唯一』の美しい庭園になるよう作られたのです。しかしその後約400年ものあいだ、まるでフランチェスコ王子が愛妻の思い出をすべて天国に持っていってしまったかのように、この庭園はすっかりと忘れ去られてしまいました。しかし1954年にあるイタリア人(Giovanni Bettini氏)がこの土地を購入し、丁寧にそして根気を持って修復したおかげで、この「聖なる森(Bosco Sacro)」は400年の眠りから目覚めたのです。
聖なる森の中は曲がりくねった道が続いていて、神話の世界とファンタジーの世界に誘ってくれます。公園内には目に見えないところにもモニュメントが点在しているらしいのですが、24の彫刻、建物を見つけることでできるでしょう。
公園内にはピクニック用のテーブルや敷地もあって子供たちも大喜び。暖かい日はお弁当を持って出かけたいところです。入場料は一人9ユーロとちょっと高めですが、一日のんびりするなら断然楽しいです。
ボマルツォの駅もローマやオルヴィエートから十分近いですし、駅から出ている市バスで簡単に公園まで行くことができます。バスはそんなに多くないので、くれぐれもバスの時刻表のチェックを怠らないように。特に帰りの時刻はしっかりと用意しましょう。怪物と一緒に一夜をともにするのはあまりにも怖いですよ。
| 行き方 | イタリア国鉄アッティリアーノ=ボマルツォ駅(Attigliano-Bomarzo)から6キロ。駅からは徒歩もしくはタクシー利用となります。国鉄駅までは、ローマから列車で1時間、オルヴィエートから約20分。ただし乗り継ぎが難しく最終的には時間がかかります。 ヴィテルボからバスも出ていますが、こちらも少々時間がかかるでしょう。車でいくのが一番お勧めです。 |
|---|---|
| ヴィテルボから | ヴィテルボからバスが出ています。ORTE行きのバスに乗り約30分でBomarzoに到着します。下記のバス会社のサイトから時刻表が見れますよ。(http://www.cotralspa.it/) 英語ページ→時刻表をダウンロード(Download Timetables)→ヴィテルボ(Viterbo) |
| 住所 | Localita' Giardino 01020 Bomarzo (VT), Italy |
| 電話番号 | +39 0761 924029 |
| 営業日 | 年中無休:開館8時〜日の入りまで |
| 料金 | 大人9ユーロ、子供(4歳〜8歳)7ユーロ、団体(30名以上)7ユーロ |
| URL | http://www.parcodeimostri.com/ |
| 地図 |
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