Basilica di Santa Maria in Trastevere(サンタ・マリア・イン・トラステベレ聖堂)

トラステヴェレ教会
教会のファザードはそれほど大きくなく、そのぶん4体の聖人の像が目立ちます。背後にあるキリストを抱いた聖母マリアのモザイクの金色はよく見えますが、その下のフレスコ画は残念ながらだいぶ色が薄れています。

トラステヴェレ教会
教会の前の広場には中央に噴水があり、階段に腰掛けてしばし風景を眺めて休憩をしたりおしゃべりをしたり、人々の憩いの場となっています。気候のよい時期は人々でにぎわい、パフォーマンスをする人たちも出現します。

トラステヴェレ教会
18世紀に付け加えられた柱廊の部分の内側は聖堂への入り口があり絵などが掛けられています。聖堂は12世紀の姿を残しているので、柱廊の柱や廊下部分は他の部分に比べて新しさを感じます。色も違っています。

トラステヴェレ教会
ここの最大の見どころである後陣のモザイク。上から「キリストと聖母」、その下に帯状に並んだキリストと12使徒の象徴の羊たち、そしてそのさらに下には「聖母マリアの生涯」の6枚の場面が描かれています。ここに静かに座って何十分でも眺めていられるほど、まったく飽きることはないくらいの素晴らしいクオリティの作品です。

トラステヴェレ教会
「キリストと聖母」のアップ。聖母戴冠の場面で、王座について冠を被ったマリアとキリストを聖人たちが見守るというデザイン。半円球の天井一面にゴールドの背景が施され、かなり大きなサイズで制作されてインパクトがあり後々も心に残ります。

お勧め度:5つ星

サンタ・マリア・イン・トラステベレ教会は、ローマの中で私の最も好きな教会のうちの一つです。その理由はやはりその歴史の古さと、時代を経てもなお輝く美しいモザイクでしょうか。ローマの中で最も古いとされているこの教会は聖母マリアにささげられたというだけあって女性的で派手すぎない気品を感じます。ファザードの上と内部にはかなり手の込んだ大きなモザイク画とフレスコ画があり、特にモザイクのクオリティの高さは目を見張るものがあります。


ローマで一番最初に建てられた歴史のある教会

サンタ・マリア・イン・トラステベレ教会は、ローマで一番最初に建てられたモザイクが美しい歴史のあるとても古い教会です。どれぐらい古いかと言えば、その建設は4世紀にさかのぼります。コンスタンティヌス帝がこれまで迫害してきたキリスト教を313年に公認した「ミラノ勅令」後に建てられたローマ最古の公認の教会と言われています。9世紀に大改修があり、12世紀にはほとんど建て直され、さらに16-18世紀にかけて大きな装飾が施されたあとも部分的に修復が行われましたが、今ある姿は12世紀の再建当時のものにとどまっています。

ファザードには700年以上前に制作された美しいモザイク

ファザードの屋根の下にキリストを胸に抱いた聖母マリアとその周りに10人のランプを持った聖女がモザイクで表現されて一列に並んでいます。これは13世紀のものですが700年以上たった今でも修復されながらきれいに残されています。外にあるので雨風にさらされる状況でもなお失われずに今なおそこにあるとはすごいことですよね。その下にはだいぶ色が薄れていますがフレスコ画が描かれていてヤシの木や羊の絵が見られます。この一連の装飾がこの教会を特別なものにしています。少し離れた所から眺めるとモザイクの背景の金色が輝いて見え、小さいけれどとても存在感のある外観になっていて何世紀も前に戻ったかのような気分になります。ここに眠っている4人の法王の像が前面に並んでいます。

教会の前の広場は噴水がある憩いの場

場所はトラステベレの中でもわかりやすいところにあり教会の前は同名の広場になっていて、広場の周りにはバール、レストラン、本屋などがあります。真ん中には噴水があり、人々はそこで座って一休みしたりおしゃべりしたりしています。朝や昼間はそれほどたくさんの人はいませんが、夜になると夕食を食べたり、その後散歩をする人たちで賑わいます。夏の土曜の夜は広場の前でパフォーマンスをする人たちがいて、またそれを見る人たちが取囲んでいます。けっこう高度な技を披露するパフォーマーもいますので、もしも通りがかった時に何かやっていたら見る価値はあります。パフォーマンスが終わった後に「まあ楽しめたな」、と思ったら少額のチップをあげるといいでしょう。

ゴールドに輝く後陣の素晴らしいモザイク

聖堂内部に入るとひときわ目を引くのが、真正面に見える後陣のモザイクでしょう。圧倒的な存在感のあるこの12世紀のモザイクは陰影のない平面的なスタイルのビザンチン様式で、大きな半円球の天井の部分が聖母マリアとキリストを中心としてその両脇に聖人たちが並ぶ形で構成されている「キリストと聖母」です。キリストの上には「神の手」が描かれています。聖母マリアとマリアの肩に腕を回すキリストは二人で1つのいすに座っていて、二人ともゴールドとブルーの衣服を身につけています。背景が金色なので輝きが素晴らしく、思わずハッと息を飲むほど美しく仕上がっています。いちばん左にいる腕に小さな聖堂を抱えている人物が、12世紀にここを再建した教皇イノケンティウス2世と言われています。その下の段にはキリストを意味する頭に円のある羊とその両脇に12使徒を意味する12匹の羊が描かれています。

聖母マリアに捧げられた聖堂でありマリアが作品のテーマ

羊たちの絵の下にはピエトロ・カバリーニの13世紀のモザイク作品「聖母マリアの生涯」が描かれています。6枚の絵がストーリー仕立てに横一列に並んでいて、左からマリアの誕生の場面が始まり、次は受胎告知、そしてキリストの誕生、東方三博士の礼拝と続き、最後は一番右のマリアの死の場面で終ります。ストーリーをあらかじめ知っていると見る時に楽しめるでしょう。やはり聖母マリアの聖堂というだけあって、マリアが赤ちゃんとして誕生したところや晩年に永遠の眠りにつくところまでを描いているのはさすがです。後陣一面で光を反射して小さな石がキラキラ輝いているのがとても美しいので、時間を忘れて見入ってしまうでしょう。通常モザイクのある後陣までは距離がとってあり近づくことはできず、また天井は高いのでずっと見上げていると疲れます。私はモザイクの細かいところまで見られるようにとオペラグラスを持参したのでよく見えました。街歩きの際はポケットに1つ小さなオペラグラスを入れていくとこの素晴らしいモザイク作品も心ゆくまで堪能できるでしょう。

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施設名 Basilica di Santa Maria in Trastevere
(サンタ・マリア・イン・トラステベレ教会)
住所 Via di San Calisto, 00153 Rome, Italy
行き方 トラム8番か、バス(H)または170番でPiazza Sidney Sonnino下車。徒歩約7分。
開館時間 8:00-12:30 / 16:00-19:30
地図
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